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体感する歴史学 「統一ゲーム」遠藤 大志 先生

どのような授業か?

3年生アドバンストコース28名 世界史B 「近世ヨーロッパ世界の展開」

このクラスでは「戦争とは何か?」という年間テーマを設定し、定期的に自身で学びを深めて本質を捉える活動を行っています。本授業はその一環として、「18世紀ヨーロッパの戦場」を題材とした戦略シュミレーションを協働学習の中で行いました。生徒は、グループで話し合いながら地図上の駒を動かし他国への侵略を画策するとともに、国々の特徴を軍事、経済、技術の三観点で捉えていきます。

 

具体的な流れは以下の通りです。

①生徒にグループを作らせ、ヨーロッパの国を配役する。

②国ごとに異なる数の兵士(マグネット)、お金、技術(ハサミと白紙)を配布する。

③グループ内では、国王、宰相、外務大臣、将軍と配役しそれぞれの役割を決める。

③活動はターン制とし、生徒は5分間の中でどの都市からどこへ兵士を動かすのか、または他国と同盟を結ぶのかをグループ内外で話し合う。

④一斉に兵士(マグネット)を動かすことで勢力図を書き換え、他国の侵略を目指す。

⑤活動後、振り返りと自己評価を行う。

 

この活動は、地理の授業実践である「貿易ゲーム」を基に構成されています。そのため、国ごとに与えられた兵士やお金、技術力が異なり、生徒にはそれに応じた判断力、自主性、協働性が求められます。

この授業の目的・目標

この活動の目的は、生徒が「権力者からみた戦争」を捉えることです。世界史では、支配階級による圧政に苦しめられた民衆の視点で革命や政治の在り方を捉えることはありますが、その逆は多くはありません。だからこそ、この活動を通し生徒は「勝利に固執し兵士の実情を考えることなく戦争を主体的に進めてしまう」権力者の価値観に気づくことができます。

歴史を学ぶ手法で大切なことは、生徒ができるだけ多くの観点で史実を捉えることです。それは、歴史がどのようものかを理解することに留まらず、どのようにあるべきかと批評する判断力を身につけていくことに繋がります。

きっと、このように多角的な視点で歴史を見つめ直す活動は有意義なものとなるでしょう。

生徒の反応・感想

生徒が一生懸命話し合い、どうやったら勝つことができるかを必死に模索する姿勢が見られました。

 

生徒の振り返りや改善点を以下に抜粋します。

・楽しく各国の主要都市を覚えられる。

・5分という短い間に兵士の行動を決めないといけないので、冷静に状況を理解して判断する力が大切であると思った。

・大国であればあるほど、政治は難しくなり、条約も結びづらかった。

・各国の資本力の差が理解できた。

・とても楽しかった。

・皆と話し合いながら取り組むことが大切だと感じた。

 

この先、生徒が今まで以上に歴史を学ぶことに好奇心を抱き主体的に学びを深めていく姿を大いに期待しています。

本校の事例紹介

Nittaidai Kashiwa 2021デジタルパンフレット