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電子図書館に対する周囲の反応
電子図書館コラム2020.07.24
【こちらは、2016年2月6日(土)に公開された記事の再掲です。】
2015年11月中旬、図書館総合展から1週間後。
電子図書館を導入した場合のことを、少しずつ頭の中でシュミレーション
するようになっていました。
・利用開始のタイミングは、いつ頃がいいのか?
・全校生徒一斉スタートか?学年やコーなど限定スタートか?
・電子書籍は、読書と学習どちらに重点をおくか?
・紙書籍と電子書籍の資料の棲み分けをどうするか?
しかし、考えるほどに前途多難な気がしてきて埒があかないので、
司書室へよく来る、お馴染みの先生方に質問してみることにしました。
すると、以下のような返答がありました。
・紙書籍の方が好き
・現状では電子図書館の導入はまだ早い気もするけど、あれば格好いいね
・受験問題集や過去問なんかは、電子書籍で見られたら便利かもしれない
・生徒全員がタブレットを持てば、教室で図書館が利用できるようになる
・系列校や大学と連携すれば電子図書館が早期に充実するのではないか
とのことで、導入には好意的な意見が多く聞かれました。
前例のないことで慎重な意見が多いと思っていたのですが、これは意外でした。
個人的にも紙書籍を好んでおり、電子図書館には懐疑的なところがあったため、
周囲の方が前向きで、他でもない私自身がブレーキをかけているという状況に…。
まずは、学校図書館担当者の考え方を変えないことには、電子図書館の導入は
進まないのではないかと感じました。
学校図書館での利用者とのコミュニケーションなど、担当者が個々にやり甲斐
を感じているポイントがあると思います。もしも、電子図書館の導入によって、
その良さが変わってしまうとしたら、違和感や抵抗感があるのは当然のことです。
私自身、生徒との触れ合いが少なくなってしまったら寂しい気がしていることも
少なからずありました。予算や学習への効果以外にも、実はこうした部分で導入
を躊躇することは、結構あるのではないかと思います。
では、本当に電子図書館の導入でこれまでの良さがなくなってしまうのか?
このままでは答えが出ません。とりあえず、周囲の反応は前向きであるとわかり、
導入のボトルネックになっている部分について考えてみようと思いました。