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電子図書館には2つのサイトがある

電子図書館コラム2020.08.27

【こちらは、2016年2月26日(金)に公開された記事の再掲です。】
 
2016年1月下旬。
トライアル開始前に日本電子図書館サービス(JDLS)の方が再訪問し、
具体的な運用方法についてのレクチャーを約2時間ほど受けました。
以下は、トライアルの実施概要です。
 
Nittaidai Kashiwa Digital Library
日本体育大学柏高等学校メディアセンター電子図書館
 
【実施概要】
・実施期間は、2月1日(月)〜3月31日(木)までの2か月間
・対象者は、1・2学年4クラス83名+教員6名の合計89名
・トライアル申込み後、約1週間で専用サイトが開設される
・トライアルの説明時に、管理者用IDとパスワードを教えてもらえる
・ユーザー登録は設定してもらえる(利用者登録は設定してもらう方が楽です)
・トップページの学校名ロゴは、学校側で作成準備をする必要がある
・サイトのメインカラーを10種類から選べるなど、カスタマイズができる
 
さて、電子図書館の運用は、「LibrariE」というシステム(サイト)1つで
全てできるものと思っていましたが、どうやら違うようです。
電子図書館の開始時は、電子書籍が1冊もない空っぽの状態となっています。
そこで電子図書館で電子書籍を貸出・閲覧できるようにするためには、
「LibrariEオーダリングシステム」というシステム(サイト)から、
電子書籍を購入する必要があります。このシステムについてまとめてみました。
 
・電子図書館と電子書籍購入専用サイトの2つのシステム(サイト)を使い分ける
・2016年2月末時点での電子書籍コンテンツ数は、9,436件(冊)
・KADOKAWAや講談社から出版された新書や文庫が中心である
・小説は、文庫化された古いものが多く、新刊はほとんどない
・理系・語学・経済・自己啓発・コンピューター・旅行ガイドなどのジャンルは豊富
・小説・漫画・図解・写真・料理・スポーツなどのジャンルは少ない
・授業や学習で利用できるコンテンツはまだ少ない(古典・英語・歴史くらい?)
・購入や公開の操作方法がとても簡単でスピーディ
・選書では、カテゴリやジャンル検索ができないので不便
・選書では、電子書籍の内容を全ページ確認できる
・選書資格のある人、購入資格のある人など管理者を限定できる
 
といったところでしょうか。
まだ使い始めたばかりなので、機能の把握はこれからです。
とくに優れている機能は、コンテンツの中身を全て閲覧できるところです。
じっくり中身を確認しながら選書することができるので、
予算の無駄を省くことにもつながります。
入手が難しい本は中身を確認することすらできないので、これは便利です。
紙書籍で難しいことが、電子書籍でできるところは素晴らしいですね。
 
しかし、惜しいところもあり、カテゴリ検索機能がないのが不便です。
小説、スポーツ、旅行ガイド、日本文学、ミステリーなどなど、
カテゴリやジャンルの一覧が表示されないので、非常に探しにくい…。
NDC分類以外にも、Amazonなどウェブ書店のカテゴリ検索ができると、
電子図書館では、とても便利になるのかなと思います。
 
とりあえず、トライアルでは活字がいっぱいの堅苦しい本ではなく、
暇つぶしに最適の本や大学入試過去問題集などの学習参考書を中心に、
毎週、数冊ずつ新刊を増やしながら様子を見ることにします。
いよいよ生徒へオリエンテーションをすることになりますが、
電子図書館と聞いて、生徒はどんなリアクションをするのか興味深いところです。